2015.09.30 : 平成27年決算特別委員会第3分科会〔26年度決算〕(みなと総局) 本文

それでは,大井委員,発言席へどうぞ。

◯分科員(大井としひろ) おはようございます。一問一答でよろしくお願いします。
 代表質疑でも質疑させていただきました須磨海岸の健全化について集中的に質問させていただきたいと思います。
 ことしの海水浴シーズンは,天候にも恵まれまして70万人の大台を回復したとお聞きしておりますが,これは喜ばしいことだと思いますけれども,地元の議員としては,この須磨海岸,地元の方々から,今回,毎週のようにパトカーが出て,けんかの大騒ぎが毎週のようにあったと,何とかならないかというようなそんなお声も聞いたり,また,私もちょこちょこ須磨海岸を歩かせていただきましたけれども,入れ墨とかタトゥーという次元じゃなくて,上半身入れ墨だらけの人が堂々と泳いでおると。ああいう状況では,やはり一般の方々があの須磨海岸で泳ぎたいとか,あそこに夏の場に行きたいとか,そういう状況にはないのではないかと私は考えています。
 地元の議員は,毎週,花火パトロールといいまして,夏の間は地元の自治会の皆さんとか海の家の方も入っておられるんでしょうけど,須磨区役所,いろんな行政関係者も入っていただいてパトロールをするんですけれども,たまたま私が行ったときには,警察の方も──制服の方がおられなかったということもあったのだと思いますけれども,酔うた連中が威圧するようにパトロールのたすきを持った人たちに襲いかかるとは言いませんけど,そんな雰囲気の中でパトロールされておられたんです。こういうところっていうのは,局長どうお考えですか。警察なんかとどんな調整されておられるのか,ちょっとお尋ねしたい。

◯吉井みなと総局長 須磨海岸の花火,特に夜のパトロールですけども,これは地元の方々,近隣住民の方々,特に私どもも一緒に行っておりますけども,先生方も参加いただき大変ありがたいと思っています。
 マナー啓発については取り組んでおるんですけれども,実は花火の注意については,条例制定当初の平成20年度からは,当時1,300件を超える指導もあったんですが,昨年度は一応221件まで減少して効果は少し見られていると。また,23年の条例改正時の取り組みに追加した入れ墨につきましても,当時──23年度ですね,700件,800件近い指導もさせていただきましたけども,なかなか減らずに,27年度,今年度は250件を少し超えるぐらいと減少しているものの,なかなかまだまだという状況になっております。
 健全化の取り組みについては,これで当然減ったからいいんではなくて,我々も心引き締めてやっていきたいと思っております。特に委員おっしゃられていました警察との連携ですね,これは私ども当然不可欠だと思っておりまして,20年度の条例を策定した段階から警察とは少し密にいろんなことをさせていただいています。例えば,平成20年度には,警察OBを本市嘱託職員として採用させていただきまして須磨海岸の中央詰所に配置させていただいております。これはやはり警察OBのノウハウを生かしてもらうとともに,特に海の家の従業者対象の講習会,これも実施させていただき,犯罪の抑止力となる防犯ですね,カメラの位置の指導など,さまざまな対策に警察の方々のお知恵をかりているというような状況です。日ごろから所轄の須磨警察署を初め県警本部,もちろん情報等も共有しております。なかなかマナーがよくなってこないというのも私ども実感しております。現在は,昼間につきましては,臨時警察官詰所を設置いたしまして須磨署の方に常駐していただいていると。ことしは期間中に延べ456人の須磨署の職員に従事いただいております。
 実は,私も──神戸市警部長もこの春かわられましたので,早速4月に会いに行きまして,須磨海岸を初めいろんなみなと総局のイベントに対して協力をお願いしてきております。やはり特に須磨署さんにつきましては,夏の期間中かなり御負担をかけるということもあるんですけども,やっぱり巡回警備の強化をさらにお願いしておりまして,さらに連携は密にさせていただきたいと思っております。
 今年度,先ほど言いましたように,特に入れ墨については減ったと言いながら,まだ少し多い件数がございますので,来年度からも須磨署にいろんなことをお願いさせていただいて,特に訪れる方のマナー啓発,これについては警察の協力も得ながらきちっとやっていきたいと思っております。
 以上です。

◯分科員(大井としひろ) 今の警察とはやりとりがあって,いろいろ件数とかおっしゃられましたけども,先日も副市長とのやりとりで,大分健全化は進んでいるというか,前よりはましだというような答弁がありましたけど,私たち全然そうは思っていません。どんどん悪なってると思ってますよ。
 今回もパトカーなんかの出動件数っていうのは,何件ぐらい須磨海岸であったのか御存じなら教えていただけますか。

◯吉井みなと総局長 パトカーはちょっと今手元にはないんですけども,本会議で副市長が言うてましたように,けんか等の10数件あったという報告は私ども受けております。

◯分科員(大井としひろ) けんか,10数件と言われましたけど,地元の方々は毎週のようにあったとおっしゃっておられました。毎週のようにパトカーが来てというようにおっしゃっておられました。それぐらい頻繁に小競り合いというんじゃなくて,結構ひどいそういうのがあったと思っておるんですけど,局長はその辺御存じですか。どういうものがあったのかちょっと御報告いただけますか。

◯吉井みなと総局長 詳細には聞いてはないんですけども,委員おっしゃられるように,状況というのは報告は受けております。

◯分科員(大井としひろ) そういうことで副市長にどういう報告されたのかわかりませんけど,副市長はああいう本会議場でましになったというようなことをおっしゃられましたけど,全然なってないんですよ。局長も,今,御答弁いただいたら,そういう状況は把握されていない。それはやっぱり問題ですよ。やはり今の須磨の状態,どんな状況か,例えばJR須磨駅ありますよね,あそこから海のほうに行く──海の家というか,海岸に行くところの階段ありますよね,あそこの階段は一般の方はようおりられないと思いますよ,怖くって。そんな状況おわかりですか,ちょっと聞きたい。

◯吉井みなと総局長 須磨海岸──駅前というか,ちょうど私ども養浜事業の中止をしておりました須磨駅周辺区間ですね,これは砂浜が狭いということもあって従来からあの場所で海の家を展開していただいているというような状況です。今年度は,駅前の避難とかできるように少し改善はしたけども,混雑度合いですね,かなり厳しい状況だというのは理解しています。

◯分科員(大井としひろ) 混雑とか,そういう次元の話じゃないんですよ。普通の通常の一般の市民が,あのJR須磨駅から南側の階段をおりていかれる方って相当勇気がいると思いますよ,一般の方が。それぐらい荒れてるんですよ,海岸が。そのことはやっぱり局長知っといていただかないと,それはちゃんと上の方にもその辺はお伝えしていただかないと。これ悪の温床とは言いませんけども,いずれとんでもない──1遍とんでもない覚醒剤の事件がありましたけども,もっととんでもない事件が起こる可能性もありますよ。最近は,例の山口組の抗争で,あんな話も地元の方々は,あの須磨の海岸でそんなことがあるん違うかと,夏の後半はおっしゃっておられました。そんな状況にあるというのは御存じですか,もう1遍確認したい。

◯吉井みなと総局長 先生が現場で間近に見てるような状況は,私は済みませんが,見ておりませんけれども,厳しい状況というのはちゃんときちんとわかっております。

◯分科員(大井としひろ) この前の本会議でも海の家全面撤退──撤去というようなことも言いましたけども,それぐらいの思い切ったことを考えていただかないと,あの海岸,本当に夏の間だけ悪の温床みたいなことになってしまって,私たち地元に住む市民にとっても情けない話ですけれども,近寄れないという,そんな海岸にはしたくないですし,ぜひ今回,開港150年ということであと2年あるんですよね,最終的には3年あるのかなというぐらいの期間の中で,ちょっと須磨海岸のこの辺を一遍見直していただくことはできませんか,ちょっと御意見いただきたい。

◯吉井みなと総局長 実は,平成14年度から休止しておりました須磨養浜事業,やっと今年度から一応再開ということで,須磨駅前の区間については,近々工事も出件して,まずは遠浅にするという工事に入っていきます。合わせてたまたま平成29年が開港150年というタイミングでございますので,須磨海岸につきましては,関係局ということで,建設局──もちろん海浜公園は建設局です。それから産業振興局,3局で現在,須磨海岸の新しい全体計画のあり方を検討しております。
 委員御指摘の須磨駅前,これについては遠浅化が完成しましたら,浜も大分広がってきますのでいろんな取り組みができる場所だと思っております。また,須磨駅前は,須磨海岸にとっては唯一公共施設が接続しているアクセスポイントとなっておりますので,やはり高潮対策も含めまして防災上の観点からも少しでもやらなきゃならないと,こういうふうに考えております。
 須磨海岸につきましても,先ほど言いましたように,養浜事業をとめていた間は私どもいろんな投資はできておりませんので,できたら全体のマスタープランをつくって,その上,新たなインフラの整備に入っていきたいと思います。なかなかインフラの整備に入らなければいろんなことを取り組めないので,ぜひともこれは進めていきたいと思っています。
 また,この間も委員も来ていただいてありがとうございます。27日に須磨海岸の清掃ということで須磨海岸を美しくする協議会の皆さんも来ていただきましたけども,その会長ともいろんな話しておるんですけども,やはり須磨海岸の私どもマスタープランを神戸市が勝手につくるんじゃなくて,特に地域の皆さんの意見を十分聞いた上で,また,その上で漁業組合にお話も聞き,実際に業務をされておりますので,そして海の家の皆さんの意見も聞き,その上で新たな計画を立てていきたいと思っておりますので,その中で委員が指摘されたことはいろんな見直しを入れていきたいと思っております。

◯分科員(大井としひろ) 三宮でね,きょうの神戸新聞だったかな,県は条例で呼び込みいうんですか,ああいうあれを規制するというような,神戸市でも常々,矢田市長初めおっしゃっておられますよね。もっとひどいとこどこか御存じですか,須磨海岸ですよ。須磨海岸,あそこ歩いたら,すごいとんでもない呼び込みがありますよ。それだけでも歩けない。ましてあの階段おりて,その向こうへ行くと,どういう言い方したらいいのか難しいですけど,そういう人たちは須磨の海岸におりていただきたくないんですよ。私たち地元の議員も地域の人たちも皆そう思っておられますよ。何も7月,8月に70万人も人が来た来んというような話をしていただかなくても,ああいうやからの連中が来ていただくことは全然望みませんし,どんどん規制していただいて,そういう人たちが来ないような仕組みをしていかないといけないと思っています。
 その一番の効果があるのは,海の家を撤去することです。海の家でも,まあまあ百歩譲って,あっちのドルフィンコーストをやっておられた水族園のほうの東側の海の家の方々というのはまだ健全的な感じはしていましたけど,特に駅前──JR須磨駅前からのところというのは,やっぱりあれは何とかしてもらわな,できることなら,先ほども須磨のクリーン作戦の話されましたけど,これまた後でちょっと別の話でしますけども,5,000人来られたんですよ。西側で2,000人,東側で3,000人という5,000人という神戸市の新聞には書いてありましたので,たくさんの方が何もないあの砂浜でクリーン作戦ということでやっていただいて,お弁当広げたりしていただいたんですけど,ああいう海岸が望むところです。何もああいう──そら須磨の海岸は海水浴場なんでやっぱり着がえとか,そういうことはしていただかないけないんで更衣が必要なのは確かなんで,そういう海の家は必要だと思いますけど,ああいうお酒提供したり,客引きしたり,それからわけのわからん連中が寄ってくるようなそういう海の家は必要ないと思います。
 ましてや最近見てまいりますと,何かすごい大がかりの,何か砂の中に基礎が入ってるようなとんでもない大がかりの海の家になってきて,ああいうつくりができるというのもびっくりなんですけども,ああいうことも神戸市は許可しておられるんですか,どこまで海の家の建物の大きさとか,何か規制というか,あれはされておられるのか,ちょっとその辺もお聞きしたいと思います。

◯吉井みなと総局長 まず,海の家なんですけども,須磨海岸はちょうど昭和30年ぐらいにですね,兵庫県から私ども港湾管理者のほうへ,海岸法ができましたので引き継いでおります。そのころから昭和の経済の発展期に入った中ぐらいから,当時はやっぱり地元の方々が海の家を展開しておられてというのが現在60年近く続いております。
 私ども海の家は,このままではということもございまして,実は今年度から海の家については一応公募の形をとらせていただきまして,選定委員会を設けまして,これに外部の弁護士の先生,公認会計士の先生,こういう方々に入っていただきまして,きちっとまずはどういう事業計画か審査していただくとかやっております。
 そういう取り組みをある意味では60年近くたってスタートを切り直したということで少し時間もかかっているんですけども,そういう状態になったということで御理解いただきたいのと,それから建物に関しましては,昨年の台風でも少し被害があったこともありまして,今年度からきっちりと建築確認の手続をやっていただくということで,建物の構造については,住宅都市局の審査のほうも入っていただいています。
 実は,基礎につきましては,これについては私ども認めておりませんでして,これについては終了後すぐ撤去と。撤去しない場合は,当然,来年は出店できないということでかなり厳しくさせていただきまして,これについては現在クリアさせています。
 私どもちょうど毎日,建設チームが見に行っているような状況でもございませんでしたので,その辺は来年度しっかり行って,建設途中で私ども違反するような件がありましたら,即刻退店という取り扱いをさせていただきたいと思っています。そういう意味で,海の家も今年度から少し出店については厳格にさせていただいた。これについては来年度以降もきっちり取り組んでいきたいと思っています。

◯分科員(大井としひろ) 例えばルミナリエは2年ぐらい前ですか,いろんなお店,全部1遍見直して,NPOとか一般の方々の公募みたいな形で健全化ということでルミナリエのお店は大分雰囲気変わったと思ってるんですけど,ああいう形のそういう民間とかNPOとか,ああいう方々がやっていただくようなそんなことはお考えないですか。

◯吉井みなと総局長 何せ60年近く続いている事業でもありまして,すぐにはというのは私ども考えておりませんけれども,先ほど申しましたように,今年度から海の家出店については,厳格にして,なおかつ公募の形をとらせていただいたということで,少し間口を広げながら様子を見て進めたいとは思っております。

◯分科員(大井としひろ) 海の家も,さっきも言いましたように,西側のほう,要は今回,開港150年に向けて遠浅の海岸をこれから整備するということで,遠浅の海岸を整備するということは,要は家族連れの方々に来ていただいて水辺で──海辺で海水浴を楽しんでいただけるというようなそういうことをお考えなんだと思いますけど,さっきも言いましたように,JR須磨駅から下にはようおりていかれません。あの雰囲気では絶対無理です。はっきり言っときます。
 そういう状況をやっぱり改善していただかないと,一般の家族の方々がおりていけるように。そのためには,この前の須磨海岸中央広場,あそこでクリーン作戦の開会式というか,久元市長もこの日曜日来ていただいて,局長もお越しいただいていましたよね。あのあたりから西はもう自然のゾーンにしていただいて,そして,そこは地びき網とか,ああいう潮干狩りとか,マリンスポーツもいいのかなと思いますけど,そういう自然の状況,ちょうどクリーン作戦の日は何もないというか,もう海の家も皆撤去されていましたんで見晴らしもよくてすばらしい中で,天気もよかったんで皆家族連れの方々が海の自然を満喫していただいて,きれいな海岸にしていただいたんですけど,ああいう感じの海岸を夏場もつくり出す,醸し出すということはお考えになっていただけませんか,ちょっとお聞きしたい。

◯吉井みなと総局長 委員御指摘の海の家のほうですけども,海の家の全体の配置がすぐにどうのこうのいうのは,なかなかちょっと歴史もあるんで少しお時間をいただきたいと思いますけれども,先ほど言いましたように,私ども養浜事業を再開するということは,養浜だけではなくて,例えば現在あります皆さんも御利用されていますプロムナード,それから夜間は防犯上なかなか厳しくなってきますので,防犯,例えばカメラの設置なんかのあり方,夜間景観のあり方,少し全てトータルの見直しをする計画を立てたいと思っています。
 その中で,先ほども申しましたけど,須磨駅前については,唯一の公共交通アクセスのポイントであるということと,高潮であそこが少しなかなか──須磨駅がやられますとなかなか厳しいもんですから,それに対する防護のやり方,こういうのも観点に入れながら,少し須磨駅前には力を入れていろんな検討を進めたいとは思っております。
 なおかつ自然にというのは,養浜事業はどうしても人工的に遠浅海岸をつくりますので,それらしい感じにはなると思いますけれども,いろんな逆に言ったら私どもが望ましいような本当の遠浅海岸,これが整備できましたら,須磨海岸のあり方も見直せると思っていますので,その中でソフトの対策も考えていきたいとは思っております。

◯分科員(大井としひろ) 今,局長は歴史もあるっておっしゃられましたけども,昔の海の家というのは,私,40年前ぐらいから須磨海岸に──ちっちゃい幼稚園のころにも水族園に遊びに行ったことがありますけども,40年前から神戸市民になって須磨の海岸にはよく走りに行っておったんでよく行っておりましたけれども,海の家というのは,ああいう大阪やあの辺のやからが来るようなそんな海の家じゃなかったと思いますよ。本当に家族連れで,お父さん,お母さんと子供さんが来てというようなそういう海の家だったと思います。歴史というのはどういう歴史があるのかちょっと教えていただきたい。

◯吉井みなと総局長 海の家の歴史というのは,昭和30年代ですね,私も県から引き継いだ段階からもう既に県さんのほうでああいう緑の事業もされておりましたんです。それがスタートなんですね。当然のことながら,私も実は神戸生まれなんで須磨の海岸で泳いでおりましていろんな遊びをしておりましたけども,そのころから私どもお世話になっています。ただ,確かに委員おっしゃるように,少し今は商売っ気がかなり出てきて派手にもなっているということで,景観に対しても今年度からかなり指導しているような状況でございます。
 ただ,やはり私どもは,須磨海岸をある意味ではいろんなシャワーなりトイレなり休憩所の供給もしていただいていると。片方でそういう分もありますので,延々と60年近くされている事業について,すぐ大きな転換をすることは今視野に入れていないと,そういうことです。

◯分科員(大井としひろ) 大きな転換は視野に入れていないとおっしゃられましたけど,この開港150年,これを機に大きく転換してほしいんですよ。だからしつこく言うんですけれども,この前の須磨の海岸のクリーン作戦に市長もお越しいただいて市長も御挨拶していただいたんですが,聞いておられましたか。家族連れの皆さんが楽しんでいただけるようなそんな海岸にしたいとおっしゃられていましたよ。さすがにあの日はね,27日の日曜日は家族連れで沸き返っておりました。たくさんの方々が家族連れてクリーン作戦に来ていただいている。だけど,7月,8月のあのシーズンは家族連れの方々が来れるような雰囲気じゃないというのは何遍も口が酸っぱくなるぐらい言いますけれども,ないですよ。
 その70万人来たと言っても,その70万人というのは夏の2カ月間でカウントされておられるんでしょうけど,やっぱり一年中来ていただけるような須磨の海岸にしないと。やっぱり漁協のほうにばっかり顔向いてはるんだと思いますけど,やっぱり全体を見ていただかないと。そら,橋の話とか空港の話とかでいろいろみなとの方々は漁協の皆さん方には頭上がらんところもあるんでしょう。だけど,そんな次元で物事進めていただくととんでもないああいうことになる。やっぱりその辺はもう1度,この150年を機にあの須磨の海岸,もっと健全化を進めていただいて,家族連れで来ていただけるような海岸にできませんか。だから,できることなら西側,中央広場あたりぐらいから自然のまま,今のままで夏場も通していただきたいと思っているんですけど,どうですか。

◯吉井みなと総局長 思いは,私,大井委員と同じ思いでやってるつもりなんです。少し歴史もあるんで時間をいただきたいというのが本音でございます。
 ちょっと繰り返しになるんですけども,須磨海岸全体の新しい計画,これ立てようと思っていまして,それは私ども市長も言っておりましたように,当然,安全・安心で家族連れが楽しめる須磨海岸,このスタイルを目指していろんなインフラの整備計画,それから当然海の家も含めてソフト対策,これをやっていきたいと思っております。
 開港150年のときにその計画を,実は立てたいと思っております。そういう意味でまず──先ほども申しましたように,まずは地域の方々の御意見,これを十分まず酌み取ることからスタートしたいと思っていまして,そういう意味では,この間たまたま佐々木会長にもお会いできましたので,そういうお願いを地元のほうにもしているところでございます。そういう意味で思いは先生と同じでして,開港150年に向けてしっかり取り組んでいきたいとは思います。

◯分科員(大井としひろ) 漁協の皆さん方も,上手にやれば──あそこで観光漁業って僕は常々言うんですけど,産振局にも観光漁業いうことで,産振も農漁業の発展ということで,振興ということでいろいろと考えていただいておる中で,須磨海岸のことってあんまり──ノリの養殖の話はあるんですけど,それ以上の話はないんです。だけど,あそこを観光漁業ということで,例えば遠浅のところは潮干狩りとか,そんなこともできるでしょうし,また,今でも漁師さんは,海賊船みたいなん走らせて底びき網か,何かそういうことをやっておられます。あそこで地びき網もやっておられると聞いているんですけど,あれを春から秋まで毎週日曜日ずっとやっていただいたら,すごい人来られますよ。そして,子供たちも御家族もリピーターでたくさん来られます。そして,この地びき網,それなりの収入があると思います。それは間違いなく私たち──私は労働組合の役員もしておりましたので,当時,議員になる前は。いろんな形でこういうのは須磨じゃなくて,加古川・姫路・的形・大塩という,あの辺まで行って地びき網をさせていただいて結構なお金払っておるんです。当時,私,役員ですから,今からもう15年,20年前です。あの当時に初めてやったんですけど,いまだに続いています。そして,今はリピーターもたくさんおられて抽選でないと地びき網できないという,そんなことになっておりまして,そして,現地集合,現地解散やけども,たくさんの方が来ていただいているんです。もう今も続いている。それを須磨の海岸でやったらどうと言ったら,ぜひやってほしいと言っておりましたです。
 そう考えますと,あれずっと毎週のようにやっていただいたら,たくさんの方に来ていただけるし,ああいう地びき網の風景って海外の人見たことないと思いますよ。外国の方も来られますよ。そして,子供たちも楽しめる。そして,あそこで宝探しみたいなね──砂の中に埋めて宝探しして何か商品あげる。とれた魚を,あそこは水族園があるんで水族園の方々に子供たちに魚の種類を説明していただく。そんなことを考えると,もういろんなことがアイデアが出てくる。それで水族園には行っていただく。その後,終わった後はシーパル須磨でお風呂に入っていただくとか,いろんなことをあの辺の皆さん方と話ししたら,海の家もあの辺の方が連携したらいろんなことができるん違うかなと。
 そして,夏だけじゃなくて年間通して,例えばあそこの須磨浦公園は,全山縦走のスタート地点なんですよ。あそこから須磨浦から横尾山やあっちのほうに登っていくんですけど,逆に高取山から,妙法寺か名谷か,あの辺から高取山から逆向いて一の谷越えて横尾山──須磨アルプス,横尾抜けて一の谷抜けて須磨海岸へおりてきていただいたら,すばらしいトレッキングコースになりますよ。そんなPRしたら冬だって須磨海岸に人いっぱい来ていただけると思うんですけど,そんなアイデアどうですか。

◯吉井みなと総局長 大井委員の思いも,実はそういうことを私ども含めて須磨海岸の計画を立てたいと思ってます。特に委員おっしゃるように,ちょっと後ろ側からなりますけども,特に須磨区の回遊性の向上,これは委員おっしゃるように,須磨の観光協会も区役所も頑張ってるということです。ただ,全体のリンクがなかなかできてないのも実態であるのは,これはわかります。そのことを含めて須磨海岸の計画は立てていきたいと思っています。
 それから,地びき網のほうですけども,現在,漁協さんなんかに聞きますとなかなか年10回ぐらいは厳しいという状況でしたけども,遠浅海岸がきっちりできましてアサリの養殖もしたいと漁協さんは言われておりますので,そういう潮干狩りなり,遠浅海岸になれば地びき網もやる方も大分変わってきますので,そういう意味ではいろんな取り組みはこれからもできると思います。
 それも含めてソフト計画も須磨海岸の全体計画の中で計画していきたいと思っておりますので,まさに委員のおっしゃっている方向と私ども思いは同じ方向を向いていると,そういうつもりでございます。

◯分科員(大井としひろ) あと私は毎週日曜日,あそこの須磨海浜公園のラジオ体操に朝行ってまして,もう6時ごろには,あそこで毎週日曜日だけですけど,体操させてもらうんです。たくさんのお年寄りとか来られまして,あそこは建設局のゾーンになるんでみなとは直接じゃないんでしょうけど,要するにいい雰囲気を醸し出して,本当に最高の朝をあそこでは迎えれるという,そういう思いもあって行ってるんですけど,この須磨海岸というのは,やっぱり癒し系なんですよ。ですのでだからどんどんもっとこの須磨海岸に人が入ってくるような流れをつくる。例えば私,神戸マラソン2回走りましたけど,神戸マラソン走ってる方々というのは,事前に下調べであのコースを走られますよ,県外からの方々も。結構10月よりも,このごろになってくると結構な方々が土日なんかになると,明石大橋というか,あの橋目指して道路走っておられますよ。あの方々を──マラソンはマラソンとしてあの道路を走るんであの横の歩道走られたらいいんでしょうけども,ふだんの練習のときには,あの方々を須磨海岸に誘導する。要は道路走らすんじゃなくて須磨海岸のあの風光明媚な中を走っていただいて,気持ちいい空気吸っていただいて,そして,明石大橋目指してもらって走っていただくとまた来たくなりますよ。そういう須磨海岸に入っていくような,ぱっと考えたら,ちょうど須磨の水族園の駐車場との間,あのあたりからぐらいしか入っていけないのかなとは思いますけど,あのあたりから,歩道もランニングロードも何か色分けするとか,何かいろいろ考えてほしいんです。いろんなアイデア出してほしいんですけど,そこに導いていく,できるんならサイクリングロードもつくってほしいと思っていますよ。それぐらいの導くようなそんなお考えはありませんか。
 それから,例えば須磨は須磨楽といってこういう案内ボードが立っていましていろんな案内があるんですけど,ああいう須磨区とも連動されて,そういう須磨の海岸に入っていくような案内をどんどんしていただく。例えば500メートルとか何かありますよね,ああいう線引いていただくかポール立てていただくか,奥須磨公園にはそういうハイキングロードみたいなあんな標識立てていただいていますけど,ああいうものを須磨海岸に立てていただいたら,もっと人がいっぱい集まって来ていただいて,今でも地元の方々が歩いたりしておられますけども,もっと人が来るような仕掛けって考えられると思いますけど,今の私の提案どうですか。

◯吉井みなと総局長 まさに委員御提案のいわゆる須磨海岸の人を呼び込むと言ったら怒られますけども,いろんなランニングコースとか,そういうのを整備しながら,周辺の,須磨は特に観光資源も多いですから,そういうとこから人がいざなってくるような仕掛けづくりをやっていくと,こういうのも実はまさに私どもやりたいと思っていまして,ただ,ちょっとなかなか今年度から須磨海岸事業化されたんで,なかなか予算の規模もまだ少ないのでこれからですけども,私ども委員御提案のそういう須磨の中のまち歩きをどんどんやっていただいて須磨海岸に来ていただくと。それから須磨海岸はそこで健康増進のような活動もやっていただくということで,海岸の中ではそういう例えばマラソンコースなり,それから距離表を置いて健康を見ながら運動していただくというような仕掛けづくりはまだできてませんでしたので,これはぜひ取り組んでいきたいと思っています。そういう意味で全体計画を立てる中で,そういうことも含めてやっていきたいと思っていますので,実際に事業として起こすときには,またいろんな協力をお願いしたいと思っております。

◯分科員(大井としひろ) ちょっと写真を見ていただきたいんですけど,この写真は,9月の27日に須磨の海岸のクリーン作戦という5,000人ほどの一般市民のボランティアの方々がたくさん来ていただいてクリーン作戦した,その日のメーンの中央広場の様子なんです。そこにこんな大阪ナンバーの,なにわナンバーの車が堂々と入ってきたんです。これが許せない。これは一時許可証という車の許可証を出されて400台とかおっしゃっておられましたけども,この一時許可という一時許可がどういう一時許可なのか,ちょっと教えていただけますか。

◯吉井みなと総局長 一時許可いうのは2種類ほどありまして,通行許可を与えるのはちょっと2種類ありまして,1つは,実際にお住まいになられる方がありますので,実は須磨海岸側からしか家にタッチできないという方がおられますので,そういう方々に通行許可証を出しております。それから当然,警察,それから例えばガス,電気の供給処理業者,管理業者,こういうところには当然通行許可を出しております。それが大体400台ぐらいあるんですね。
 一時通行許可いうのは,こういう海の家とか,それから夏の間,ライフセイバーさん,それからいわゆる海岸管理の例えばネットの管理をする業者さんとか,そこに一時通行許可を出しております。そういう意味で海の家に対して大体1軒当たり3台ぐらいの一時許可を出しておるんですけども,これも従来からなかなか不法侵入が絶えませんでしたので,現在では当然許可をおろす前に免許証や車検証,本人確認できる書類と,それらも提出させた上,実際には須磨中東西の横でゲートがありますので,そこで照合した上で通行していただくということで,厳格化には取り組んでいるような状況でございます。

◯分科員(大井としひろ) この車,9月の27日ですか,ということで,この車,なにわナンバーなんですよ。なにわナンバーということは地域の方じゃないというのは一目瞭然ですよね。5,000人おられるところ我が物顔で入ってきたんですよ。もう頭にきたんで写真撮った。ここはまだ皆さん知ってるけど,まだこの向こうのほうへ行こうとしてましたんで,道のところにずらっとたくさんの人がおられましたよ。そこを押しのけて,もう許せない。こんな車入ってきていただかなくても全然──これ一時許可証でした,僕はっきり見ましたから。だけどやっぱり須磨海岸に車が入ってくること自体が考えられないんですよ。歴史があると言うんだから歴史があるんでしょう。ただ,漁協の皆さん方とか漁師さんは,トラックとかああいうのであそこでノリとかいろんなことで必要でしょう。そういう方々は入っていただいてもいいと思いますよ。だけどこういうなにわナンバーのこんな車が堂々と一日中朝から晩まで置いてあるんですよ。これが許されない。一時許可というのは,一時でしょう。最低でも最高でも30分,30分たったらすぐ出ていくように,そして,そういう車も全て海浜公園の駐車場に置いたらいいと思います。ただ,夏場,スペースがないというんだったら,あそこ2階建てなり3階建ての駐車場にすらいいじゃないですか。そしたら津波が来たときでも退避場所にもできるでしょう。そういうことまで考えてこういう車はもう徹底的に排除してほしい。どうですか。

◯吉井みなと総局長 実は,委員から御指摘のように,その車はライフセイバーさんの車でして,これに対しては相手が特定できていますので厳重に注意させていただきました。この方の許可はできたら取り消したいという方向で今動いております。
 委員御指摘のように,なかなか私どももうまく指導できてないところがありまして,これは委員の御指摘に合わせましてさらに厳格化をさせていただきたいと思います。例えば,今検討していますのは,交通安全はもちろんなんですけども,駐車や交通マナー,これが一番大事ですので,臨時通行の許可車両に対しまして──これも警察と連携することでありますけども,安全講習会を開催させていただいて,参加しない者には許可を与えないとか,それから1度違反をした人に対しては,当然のことながら,副市長も言ってましたけども,即刻退室で二度と通行許可はやらないということで,これからは厳正に対応していきたいと思っております。
 駐車スペースにつきましては,全体計画の中できちっとどの場所がいいのかいうのを決めて,そこに集約していきたいと思いますので,そういう取り組みをきちんとお約束させていただきます。

◯分科員(大井としひろ) 車はぜひもう締め出してください。漁師さんの車とか釣りに来られている方々の車は,それは仕方がないんでしょうけれども,海の家とか,そういう一時許可証で入ってきて,朝から晩まで置いておかれるという,これはおかしいですよ。もう毎回,毎度あそこ見るたびにずらっと車を置いて,それも何かあっちやこっちに。普通,須磨海岸以外でこんな状況のあるところはそうないですよ。
 もう時間もなくなりましたからあれですけれども,やっぱり健全化に取り組んでもっと市民の方々に来ていただくような海岸にすれば,あのクリーン作戦のときのような5,000人とか,ああいう規模の人が来ていただけるんですよ。長い目で見たら,多分100万人とか,もっとまた回復すると思いますよ。変にああいう商売気出したややこしい連中が大阪からどっと押し寄せてきて,それでいずれとんでもない事件を起こしてというようなことになるんであれば,ぜひこの開港150年,この機会に健全化にきっちりとやっていただきたい。これからもこの話についてはずっと話はさせていただきますけど,よろしくお願いしたいと思います。
 以上です。